おもちゃ病院さど Doctor_Rの治療カルテ

佐渡ヶ島にある”おもちゃ病院さど”で診療しているドクターRです。私が担当した患者さんの治療記録の一部です。島内での開院予定や島外から受診をご検討の方は、”お知らせ”をご覧ください。

お知らせ

水で冷やしているスイカのイラスト

                                                   

【開院予定】

毎月第一日曜日

     月 2日  佐和田中央会館 佐和田児童クラブ遊戯室

      10:00~12:00(診療受付  10:00~11:30)

 

毎月第三土曜日

     8月15日  金井コミュニティセンター 2階会議室

       9:30~12:00(診療受付    9:30~11:30)

【助成を頂いています】               

      2026年度 佐渡市共同募金委員会

 

【来院時のお願い、治療対象のおもちゃと治療費について】

 1,来院時にお持ちいただきたいものと確認事項

    ・未使用の電池で動作の再確認

    ・おもちゃの説明書や書かれた外箱

    ・動作確認に必要な付属品

    ・物理的な破損の場合は、破片

    ・未使用の電池

    ・充電式のものは、充電器

    ・メーカー保証期間中のおもちゃは、メーカー相談窓口に連絡してみて

     ください。状況によりますが保証期間を過ぎても無償や有償交換を

     してくれる場合あり、おもちゃ病院で手を加えてしまうその後の

     メーカー対応を受けられなくなります。

     特に最近液晶の付いた本物と変わらないような ”スマホ”、”PAD”などの

       おもちゃが増えてきています。これらは、おもちゃ病院での治癒率は

     限りなくゼロと思って下さい。メーカーに送っても新商品と交換と

     なることが多いと思います。

     必ずメーカーにご相談の上、対応が不可とのお返事の場合だけ ”年末

      ジャンボ宝くじ1等に当たるといいなぁ” くらいのお気持ちで来院く

      ださい。

      おもちゃ病院では、治療可能な病巣であって欲しいとかすかな望みを

      抱い検査、治療をいたします。治療が出来る確率は低いですが、

      決してゼロではないので是非ご来院ください。

 2,治療をお引受け出来ないもの

    ・おもちゃではないもの

    ・エアガン,ガスガン,電動ガン 

    ・浮き輪,浮き袋,プール

    ・AC100Vに直結するおもちゃ

    ・リチウム電池の交換

    ・法的に規制のあるもの

    ・骨董的、工芸的な価値のあるもの

    ・営利目的の治療

    ・オークション、フリーマーケットサイトなどでジャンク品として

     購入されたおもちゃ

 3,治療費

    ・治療作業は、無料です。

    ・治療に必要な部品、材料費はご負担下さい。

 

【ドクターを募集】

 おもちゃドクターになって治療をしてみようと思う仲間を募集しています。電子工作、ものづくり、子どもの頃からものの分解、改造が好きなあなた、そうあなたを待っています。

開院時にお声がけ下さい。

          

【献体のお願い】

 

 動かなくなったり壊れてしまったら是非受診して、子ども達とおもちゃの笑顔を取り戻しませんか?。動かないからと、買い換えたり、処分する前におもちゃ病院に足を運んでみませんか?それからでも、処分は遅くありません。

 もし電池で動くおもちゃを処分されるようであれば、動かない状態でも構いませんのでおもちゃ病院に献体していただけませんか?。再び子ども達と遊べるように命を吹き込んだり、部品を再利用させていただき今後の治療に役立たせていただきます。

 

【島外からご相談や治療依頼をお考えの方】

 ・メーカーから対応はできないと言われましたか?

 ・近くにおもちゃ病院がありませんか?

    下記のホームページからも探せます。

    全国の病院リスト | 日本おもちゃ病院協会 (toyhospital.org)

    なければ、お住まいの役所、社会福祉協議会に問い合わせてみて

    ください。

    協会に所属せず活動している病院もあります。

 ・近くのおもちゃ病院の開院日時が合わずに行けないのですか?

 ・近くのおもちゃ病院で治療ができないと言われましたか?

 

 ご相談や治療依頼をお考えの方は、下にある”コメントを書く”に

  ・お名前

  ・おもちゃ名

  ・病状

  ・都道府県名

  ・連絡先のメールアドレス

 を記入して下さい。コメント内容は公開されませんのでご安心下さい。

 こちらから、連絡先のメールアドレスに折り返しご連絡を差し上げます。

 

入院治療を希望される場合 

 ・往復の送料をご負担いただきます。

 ・輸送業者は、ヤマト運輸か日本郵便をご利用願います。

 ・治療のための部品、材料費をご負担いただきます。

 ・治療作業は、無料です。

 ・営利目的の治療はおこないません。   

 ・電池が必要なものは、未使用電池の同梱をお願いします。

 ・充電式のものは、充電器の同梱をお願いします。

 ・動作確認に必要な付属品がありましたら、同梱してください。

 ・取扱説明書がありましたら、同梱してください。

 ・治療内容をこのブログに掲載させていただくことがあります。

 ・心苦しいですが、必ず治療できるとお約束はできません。

 ・趣味の範囲の治療なので、以後の動作の保証はできません。

 ・万が一何らかの事故が発生した際、事故の原因が修理に起因していても、

   いかなる賠償などの責任も一切負えません。

 ・往復の送料が無駄にならないように、詳しく病状をお聞きしてから治療を

  お引き受けするかを相談させていただきます。

    購入年(おおよそでも構いません)

    思いあたる発症のきっかけ(有りましたら)や発病までの経緯

    過去のおもちゃ病院での治療歴、カルテ(有りましたら)

    試していただきたいこと

    画像、動画の送付

  などお願いする場合もあります。

 ・入院期間は、病状の確認可否、交換部品の在庫の有無、発注部品の納期、

  部品作成期間、定例開院での入院患者さんの混み具合によって変わります

  が、1ヶ月前後を見込んで下さい。

    病状により治療が長引く事が予想される場合、完治出来ない場合の治療

  目標などもご相談しながら進めたいと思います。

 持主さまとドクターとの信頼関係の上に成り立っています。

 お約束できることは、経験、技量の範囲で最善を尽くします。

 笑顔がひとつでも増えればと願って治療をしています。

 

 

障がいのあるこども達の遊びを応援します。

おもちゃ病院さどでも、”障がい児の遊び支援活動”を始めました。

【目標】

障がいのある子どもたちに、自分自身でおもちゃで遊ぶ楽しさと喜びを感じてもらえること。

 

【対象となるおもちゃ】

・電源スイッチを入れると繰り返し動作をするおもちゃ

  多くの場合、機械的なスライドスイッチで状態維持をするスイッチです。

  (トグルモード)

 

・電源スイッチを入れて、機能スイッチを押すと特定の動作を始めて終了するおもちゃ

  多くの場合、プッシュ型の一時的にONをさせるスイッチです。

  (モーメントモード)

 

・うたえほんのような複数の機能スイッチがあるおもちゃ

  (モーメントモード)

 複数のスイッチから1つをセンサー1つで選択できます。

 専用回路を付加して、スイッチ部にLEDを設け順次点灯させます。選択したいスイッチのLEDが点灯したタイミングで、センサーをONにすることで選択ができます。

 

【支援内容】

市販されているおもちゃのスイッチの操作がしづらい子どもたちに、ご相談の上身体の可動範囲に沿ったスイッチの選択をお手伝いします。

全体のイメージです。

 

おもちゃから引き出す配線には2種類の動作モードが求められます。

・センサーがONしている間引き出し線が導通状態になる。(モーメントモード)

・センサーがONする度に導通、非導通状態に交互に変わる。(トグルモード)

その動作を切り替えられるモード切替BOXを設けます。これにより汎用性が広がりいずれのタイプのおもちゃにも、モード切替BOXが1個あれば対応ができます。

 

センサーには、いろいろ考えられます。現在までに試作したセンサーは次のものです。

 

 

 

有線式、無線式のモード切替BOXをご用意しました。これにより場所を動かないおもちゃと動きまわるおもちゃに対応できます。

 

 受信器BOXをおもちゃに背負わすと、動き回るおもちゃでもケーブルに影響されずに楽しむことが出来ます。受信器BOXはマジックテープでおもちゃに固定します。

 

ご関心がありましたら、まずは

    障がい児の遊び支援活動 | 一般社団法人日本おもちゃ病院協会

のリストからお近くに対応しているおもちゃ病院がないか探してください。

 

お近くに支援活動をしている病院がない場合は、下にある ”コメントを書く” に

  ・お名前

  ・おもちゃ名

  ・どのスイッチを操作したいか

  ・お住まいの都道府県名

  ・連絡先のメールアドレス

をご記入ください。センサーの種類、形状などについてご要望をお聞かせください。

おもちゃを改造するための往復の送料、部品、材料費はご負担ください。

なおコメント内容は公開されませんのでご安心ください。

こちらから、連絡先のメールアドレスに折り返しご連絡を差し上げます。

 

ポケモン クレーンゲーム が来院しました。

【申告】

 ・ボタンを押しても動くことができない時がある。

 ・バケットが下がらないことが良くある。

 ・バケットが動くようにしてほしい。

【診察】

 2015年に発売されたポケモンクレーンゲームの初代モデルです。その後2020年、2023年、2026年とモデルチェンジがされています。

 動作を確認するとX軸(左右方向)の動作は正常です。Y軸(前後方向)、Z軸(バケット上下)が、申告の通り動く時もあるし、動かない時もあると言った再現性のない不安定なドクターが最も嫌いな病状です。

 まずは、内部を診ていきます。

  

 Y軸駆動の解析から始めました。

駆動ブロックを外し、モータのピニオンギヤに割れがないか検査しましたがありません。

 ギヤボックス状態でモータ端子に直接電圧を印加すると、正常に動作をしますが筐体に組み込むと動作が不安定になります。

 制御基板のモータへ配線接続部からモータへの導通チェックは正常です。念のため制御基板とモータへの配線半田付けをやり直しましたが不安定状況は変わりません。

 Y軸モータ単体でモータ電流値を測定しましたが、80~90mAで異常値ではありません。Y軸モータを分解して、ブラシに異常がないか検査しましたが、異常はありません。

 

 制御基板半田付け部でY軸とZ軸のモータケーブルの接続を交換しました。Y軸ボタンでバケットが下降し、Y軸が手前に移動するタイミングでバケットが上昇することも確認できました。

 

 症状が確認できません。検査の視点を変えて2つのバイパスコンデンサを検査しましたが、これも異常値でありませんでした。

  

 

 Y軸、Z軸のモータードライバーICを調べました。残念ながら2個ともカスタマーICで標準品ではありませんでした。

 X軸とY軸のモータドライバーは、2CH用のICでZ軸のモータドライバーは、1CH用です。もし、モータドライバーに病巣があるとすると、2個のモータドライバーICが同時に故障していることになり、可能性は低くなります。

 

 やや行き詰まり感を感じながら、振り出しに戻ってクレーン全体の把握をしようと一度制御基板に接続されている配線を外し、基板の清掃をしながら結線と制御基板内の回路把握をしました。

 

  

 モード1は、ゲームを始めるためにコインを入れなければなりません。

 モード2は、コインを入れなくても継続してゲームを開始できます。

 制御基板内の回路図です。

  

    

 ここまで調べて、改めてY軸、Z軸モータへの4芯ケーブルの導通検査をすると、それぞれの軸の1本ずつ導通が確認できませんでした。そこで、4芯のケーブルを交換することにしました。

 無事に安定して動くことが確認できました。

【治療後記】

 症状が不安定で検査のたびに結果が変わるというドクター泣かせの病巣で、過去の経験からしても原因とならないケーブルの断線というものでした。

 未経験でしたが、繰り返しの屈曲で配線が断線しかかっていたと思われます。そのために、ケーブルの状態で芯線が接触したり、離れたりして悩ませてくれたと考えます。

 

【おまけ】

 このモデルは、初期のものでありX軸、Y軸ともに+方向のリミットスイッチが設けられています。基本的なモノづくりです。メーカーやモデルによっては、+方向のリミットスイッチを設けずに、トルクギヤで逃げてコストを下げているものもあります。
 ただ、Z軸については、多くのモデルでリミットスイッチを設けずに、時間制御をしています。

 

ロビジュニア が来院しました。

【申告】

①5月19日まで全く元気にしておりました。強いて言えば 週に2、3回おしゃべりしている最中に声が急に小さくなり、また戻るようなことがありました。5月19日にエネルギーが切れ 電池交換しました。

②5月20日から21日 いつも通り 元気なロビでしたが 2日間 消灯の時間を 何度 リセットしても狂ってしまいました。

③5月22日 気がついたらテーブルの上で首を120度ぐらい 回転させたままの状態で座っていました。

 

【診察】

関東地方からの来院です。

・右目のLEDが点灯していませんでした。

・頭を手で回しても、トルクギヤの音がせず回りました。

・電源SWを切っても何十秒も動き続けます。

・電源SWを入れても初期動作をしません。

全く制御されている状態ではなく、初期化を行いました。すると上記の症状は解消されましたが、頭を回してもトルクギヤの音がしないことに変化はありません。この症状は、ギヤが割れて軸が空転している症状と推測されました。

さっそく頭部を開けて検査を進めました。

 

 

8歯の周回ギヤが割れていて、軸が空転していました。そのため不規則な動きになっていました。検体ロビからトルクギヤ部をそっくり交換しました。

 

  観察を進めるうちに頭を下げた時に、ガタガタ音(トルクリミッターが働いている音)がすることがあります。4か月前に不慮の転落事故で入院をしました。この時には、上下運動にかかわる配線の接触子が甘くなっており、新規にケーブルを作成してコネクターもホットボンドで固定をしました。

 前回処置をしたケーブル、コネクター系の接触には問題がなく、やや原点SWの信号が不安定だったのでSWを交換しました。

また、頭の傾き角度のフィードバック信号を作っているエンコーダ部のエアーブローを実施しました。

 

 

 次に、就寝時刻を過ぎていても眠らない症状について観察を続けました。1週間ほど観察を続けましたが症状を確認できず、退院のタイミングを計っていた矢先、現在時刻が大きくずれる症状を確認できました。島外からの入院患者さんの場合、ある期間観察をして現れない場合は考えられる手当をして、経過観察依頼として退院となってしまいます。退院前でしたので良かったです。

 現在時刻は、次のようにずれました。

正午過ぎには正常な時刻を話してくれました。

15時過ぎに現在時刻を尋ねると、8時30分過ぎの時刻を話してきたのです。

 一般的にクリスタルが故障した場合その多くは発振をしなくなり、結果として時計が止まってしまいます。この場合ですと発振が止まれば正午過ぎの時刻から15時前の時刻になると考えられます。ところが8時30分過ぎとなるとクリスタルの問題とは思えません。多くの時計を持つおもちゃの場合、クリスタルとコンデンサ2個だけが基板に露出していて、それ以降の回路はマイコンと周辺回路を樹脂封止した黒い塊(COB)の中で、おもちゃドクターが触れられない領域となります。今回の時刻の狂い方は、目視できる部品では起きないと考えました。

 このロビ君とお付き合いは、4年前にロビドックをしたのが始まりでした。今回入院時に、献体のために購入されたロビを2体、もっとなかよしロビを1体と共に入院してきました。その中で制御基板を観察すると、現状の制御基板よりバージョンが新しいものがあり、制御基板を交換してみることにしました。

詳しい違いは判りませんが、バグ修正であれ機能改善であれより良い状況になっていると考えられます。

 

 最後の症状の”おしゃべりしている最中に声が急に小さくなる。”ですが、エネルギー切れで電池を交換する前であり、電圧がモータの始動時に一時的に下がり発症した症状とも思えますが、これも症状を確認することができません。

 スピーカ回路は、アンプは樹脂封止の内部にありスピーカまでには配線とコネクターだけです。途切れたりしゃべらないというのならば、いずれかで接触不良が起きているとも考えられますが、そうではありません。ただ、何も手をこまねいているわけにもいきませんので、念のためスピーカを交換しました。

 

 頭の機械的な症状以外は、制御基板の交換とセンサー、スピーカの交換をして2週間あまり継続観察をして症状はないことから退院することにしました。

 

【治療後記】

 購入してまでもロビの献体を3体提供していただき感謝です。今回この献体があったおかげで治療ができました。

 

【おまけ】

 ロボット系のおもちゃの場合、モータが必ずあり、それに伴いセンサーなどのフィードバック系の部品もおのずと必要となります。プログラムロジックがわからないため全体を把握することは難しいですが、それを探り、推測しながら把握していかないと確認個所がわかりません。そういう意味合いで、ロビジュニアはおもちゃドクターのとてもよい勉強材料だど思います。

 

パッカー車 が来院しました。


【申告】

 パッカー車のバックゲートの開閉軸受け部が、破損しました。

【診察】

 軸受け部が破損したので、開閉できなくても良いと接着した跡が残っていました。

 軸受け部を造形するのですが、できるだけ見栄えも考慮して内部から軸受け部を出すことにしました。そのため、破損した軸受け部に穴を開けました。

 

 大切なお宝箱から直角なプラスチック材を加工して、着色しました。

 

 結果は、次のものです

  申告には有りませんでしたが、前輪軸が曲がっていましたので修正しました。

 また、プルバックカーなのですが、ギヤが刃こぼれしていて治療はできませんでした。

【治療後記】

 整形外科手術でした。整形外科は、患部を作成することが多いので神経内科とは異なる楽しみがあります。!(^^)!

夢の子ネルルが来院しました。

【申告】

 ・おしゃべりの度にグングングン・・・と言うモータ音とまぶたの不具合

  おしゃべりが終わると目を閉じてしまい、目を開けた時はまぶたが全開

 ・モータ音とまぶたの不具合以外は特に異常なし

【診察】

 関東地方からの来院です。このネルルは2年前にも来院しています。この時もまぶたの開閉が異常であったりセンサー類も働かず総合的に治療して退院していました。

 今回もまぶたの症状です。この子は20歳になります。お母さまが大切にされていたネルルです。

 

 申告の通りモータの回転音は聞こえてきますが、まぶたの開閉動作が伴いません。まぶたのギヤボックス内のギヤの故障が推測されます。さっそく頭部を開いていきます。

  

  

 本来2段ギヤなのですが、それを2つのギヤで置き換えられており、その内10歯のギヤが割れていて空転していたのが原因でした。交換しました。

 

 申告内容は、ギヤの交換で回復しますが、まぶた周りの検査もします。

 まぶたの病気の多くはギヤ割れが多いのですが、このほかにまぶたの開閉位置を決める4つのスイッチをセンサーとして使用しており、このスイッチの破損もあります。

4つのスイッチの反発力を確認すると、最もON/OFFの回数が多いNo4のスイッチの反発力が弱くなっています。将来的に破損の可能性が高いので予防保全として交換します。また、他の3個のスイッチも開け内部の接点部を清掃の上接点復活剤を塗布しました。

  

 最後に一通り全機能の検査をして、正常に機能していましたので元気に退院です。

 

【治療後記】 

 お近くでしたら治療部品代はわずかで済むのですが、佐渡までの旅費がかかってしまうのでいつも心が痛みます。

 

マリオカートWiiグランプリレース が来院しました。

【申告】

 中央部分の回転するところ(ドッスンエリア)が動きません。

 音も出ません。

【診察】

 2010年に発売されたレバーをカチャカチャと操作してボールを転がし、ギミックをクリアしながらゴールを目指すゲームで、Wii版でおなじみのBGMや効果音が鳴る二人であそぶボードゲームです。

 このおもちゃは、過去に3回診療しました。おそらく今回も同じ病巣と思われます。この丸い輪っかがレバー操作によりドッスンが回転するしくみですが、これが回転しないとの申告です。

 内部は次のようになっています。

 

 レバーを引くことでドッスンの軸についている、水車のような部品を押して回転させます。この水車のような部品軸と以下の部品が勘合しています。

 今回破損している個所は、この水車のような部品と勘合する箇所です。

 小さな軸で大きな部品を回しているので、疲労破壊をしていると言った状態でしょう。ゲームですから熱くなって回転もさせますから直のことです。

 強度が持ては接着しておしまいなのですが、それでは強度不足は目に見えています。いつもですと接着して縛り付けるというのが常套手段ですが、この軸に勘合している構造上それもできません。

 とは言え、やはり手を打つ必要がありますので、1.5mm厚のプラ板でタガを作成して強度を持たせました。

【治療後記】

 ゲーム機は、バネの力や樹脂部品の反発力を利用して可動部を構成しているものが多いです。このゲーム機の軸径がもう少し太ければ割れる様のこともなかったと思いますが、おもちゃの耐用年数は何年ですか?と問われると返す言葉が無いのも事実です。

 音が出ないとの申告もありましたが、正常に音はでていました。念のため音を出すスイッチの接点を清掃しました。

 元気に退院です。

 

【おまけ】

 今回割れた軸勘合部の補強のためにタガを嵌めました。注意する点は以下の通りです。

 このタガの厚み分ドッスンを持ち上げてしまいますので、ボールが通ることができないようにドッスンが下がった時に、タガを厚くし過ぎてボールが通ることがないようにする必要があります。