
【申告】
前後は動きますが、曲がりができません。
【診察】
前輪が右には操舵できますが、左には操舵が出来ません。
京商が発売している「ミニ マリオカート R/C コレクション マリオ(TV036M)」には、現行モデルと初代モデルがあります。 この患者さんは2025年に発売された現行モデルです。
初代「ミニ マリオカート R/C コレクション」は、2020年に発売されています。
- 2025年モデルでは、
- コントローラー形状の変更
- 本体の3段階スピード切替
- 小さな子どもでも握りやすい送信機
- 操作性の向上
などが行われ、リニューアル版として発売されています。
さっそく内部を開いていきます。




開いていくと、ねじりコイルばねが正規の位置から外れていることが確認できました。治療は、このバネを戻します。
【治療後記】
バネを戻して元気になりました。
【おまけ】
よくぞここまで小さな車体にこれだけのものを詰め込んだと、思われるほど小さな部品があります。さすが京商と言えそうな出来栄えです。
今回、ねじりコイルばねが外れた原因はわかりませんが、レースを遊んでいて壁に衝突などをして外れたのではないでしょうか?
さて、この車のステアリングの仕組みはどのようになっているでしょうか?

ステアリングリンクには、2個の永久磁石がN,S極の向きを反対にして取り付けられています。右、左に向きを変える時は、電磁コイルに電流を流します。これにより電磁石になり永久磁石と吸着することで、ステアリングリンクが動いて向きが変わるという仕組みです。電流の流す向きを変えると逆方向になります。


電磁コイルの電流が切れると、磁力がなくなり永久磁石との吸着は無くなります。するとねじりコイルばねの力と走行していれば直進安定性から、ステアリングリンクは中央の位置に戻るという仕組みです。
もっと大きなラジコンカーの場合は、この電磁コイルや永久磁石の代わりにモータを使用します。
分解するときの注意点があります。
・電磁コイルのポリウレタン銅線は細く、基板の半田づけ部からコイル状に巻いてある場所まで4cmほどあります。不用意に分解すると切ってしまいますので注意してください。
・電磁コイルがもし、外れてしまった場合は戻す際に向きを間違うと、コントローラの左右と車の動く方向が反転します。
・また、ステアリングリンクには永久磁石が組み込まれていますので、ステアリング部を組み立てる際には非磁性体のピンセットを使用した方が作業性は上がります。